ピースジャム

岩手県と宮城県の県境の山の中(気仙沼市落合)を拠点にし、遊具広場やツリーハウスなどの遊び場かつお母さんたちが働ける場として地域に一般開放している「ピースジャム」。音楽のジャムセッションが名前の由来です。様々な奏者が関わりあうことによって一つの曲を奏でる音楽のジャムセッションように、平和(ピース)というフィールドに多くの人が主体的に参加して欲しいとの願いが込められています。

「お酒ではなく、ミルクを」

バーテンダーをしていた代表の佐藤さん。東日本大震災直後、支援物資の行き届かない赤ちゃんとママへ必要な支援物資配布活動を行いました。当初は代表の佐藤さん個人の活動でしたが、次第にたくさんの方たちの協力のもと、支援の輪が広がっていきました。また、手渡しでの配布活動を行いながら、被災地のママたちのニーズ調査も実施し、現地の声を大切に拾っていったそうです。

そして震災から2ヵ月が経過した頃から、
「旦那の海の仕事が再開するまで、私が稼がないといけない。仕事がほしい」
「仲のいいママ友がいなくなってしまった。子育ての悩みを共有できる場所がほしい」
という言葉がママたちから挙がるようになりました。

そこで、ママたちが働ける仕事づくりに乗り出します。

2014年「ピースジャム工房」完成

2014年、育児と仕事が両立してできる場「ピースジャム工房」が立ち上がりました。2013年から着手し、丸1年。復興を目指し開発が進む被災地で、資材の高騰や、大工さんが見つからない中、建築関係の知り合いと協力して全て手作りで完成させたそうです。

お母さんたちの作業場から子どもたちの遊び場が見えるように設計された工房。働いているお母さんたちを子どもたちが覗ける窓もあります。

現在、働いているママたちは3名。以前は働きたい人たちは全て受入れ、多い時で10名近くのママたちが働いていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で難しくなってしまいました。作業中は随時換気を行いながら働いています。

コミュニティ型の働き方を目指して

各家庭で働き方の希望や問題は様々です。そこで、働く時間や曜日はママたちが自由に決めているそうです。また、悩みを相談できるママ友が欲しくても地方だとなかなか難しく、一人で不安を抱えてしまうママも少なくありません。育児期のママが、育児と仕事を両立しながら、豊かに活躍できる社会を目指し、ピースジャム工房では、安心して子育てをしながら働ける場をつくり育んでいます。

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